あなたの会社、守りませんか?~就業規則作成のススメその5~
みなさま、こんにちは!社労士の林です。
クリスマスが近づいていますね。皆様は小さいころ、どんなクリスマスを過ごしていましたか?
私は誕生日がクリスマスと近く、クリスマスプレゼントと誕生日プレゼントを一緒にされてしまうということがたま~にありました。
かなり悲しいです、これ。心に深い傷を負いました(笑)
何も悪いことをしていないのに、なぜ近いという理由だけで一緒にされてしまうのか?
私が磯野家のカツオであれば、あらゆる手段を使って分けるでしょうね(笑)
まぁでも、あげる立場になってしまうと、やっぱりキツイ。
立て続けに出費がかさんでしまいますからね~
皆様、経済的な問題が無ければ、別々に祝ってあげてくださいね!
さて、今回は就業規則の最終回。
まずおさらいですが、私が就業規則を小規模企業様にオススメすると、大概こう言われてしまいます。
「だって先生、大手だって労働法守ってないじゃないですか?ブラック企業たくさんあるわけでしょ?大手が出来てないことを、何で我々がやる必要あるんですか?」
で、なぜ大手がやっていないから、中小もやらないということになるのでしょうか?という問いかけを皆様にしたかと思います。
ちなみに、最初に断っておきますが、私は大手の会社様が嫌いなわけではありません。あくまで対比としてお話させていただくだけで、他意はありませんので念のため。
単に労働法遵守のためだけに作成するということであれば、はっきり言って作成しなくても良いと私は思います(10人以上であれば作成・届出しなければダメですよ!)。就業規則がなくても、法は守らねばならないわけですから。
問題はこれからどんどん労働人口が減ってくることです。ありていに言えば、人が採用できなくなる。
実際に現在、幅広い業種で人手不足に陥っています。特に建設、介護、運送など。長期的なトレンドとして、今後はこれが恒常化してくるでしょう。
で、大手は募集すれば人は来ます。そりゃそうです。抜群のネームバリューと潤沢な資金があるんですから。助けてくれるパートナー企業もたくさんあるでしょう。
翻って小規模企業は、それはなかなか難しい。
でも、だからと言って、嘆いてばかりはいられません。
知恵を絞って、小規模企業が生き残る道を考えなければいけません。
その取っ掛かりとして、就業規則を「自社の魅力を高める戦略的なツール」として活用していただけないか、と思うのです。
就業規則をしっかり作り、「安心して働ける会社」「社員が子供を入れたいと思える会社」にしていく。ホラ、わが社はホワイトですよ~と言えるわけです。
正直申し上げて、10人未満で就業規則を作成している企業様はほとんどおりません。縛られてしまうので、作りたくないというのが正直なところでしょう。
しかし、裏を返せば、だからこそ「ブラック」だと思われて、人が集まらないということも言えます。実際、多くの新卒者が大手を目指すのも、給与水準が高いということもありますが、社内の諸制度がきっちりしているだろう、という安心感もあるはずです。
でも、意外とそうでもなかったりするわけで、名だたる大手企業が労働基準法違反で公表されていることは周知の事実です。
就業規則を作成して正しく運用するということは、遵法につながっていくわけですが、初めのうちから遵法経営を心掛けていると、結果としていいことがたくさんあります。
助成金だって、就業規則がないと受給できないものが結構あります。もちろん、法律を守っていないと受給できません。
初めは苦しいかもしれませんが、長い目で見れば必ず良い結果につながります。
そうして小さいながらも自社の魅力を高め、社員の皆様が会社を好きになり、社員の子供や知り合いの子供が安心して入社してくれる、そんな会社が増えてくれればいいなぁ、と切に願います。採用コスト(手間&費用)もグッと減りますしね!
そして、社員の皆様が会社を好きになれば、結束力も高まり、いざという時にすごい力を発揮して、会社を守ってくれるでしょう。
直接的に就業規則とは関係ないかもしれませんが、私は最近「健康経営」に注目しています。
健康経営とは、「企業が従業員の健康に配慮することによって、経営面においても大きな成果が期待できる」との基盤に立って、健康管理を経営的視点から考え、戦略的に実践することを意味しています。いわば「人を大切にする経営」そのものです。
これから大手はもちろん中小企業にとっても参考になる経営手法だと思います。
↓NPO法人健康経営研究会
経産省で「健康経営優良法人認定制度」があり、民間金融機関が金利優遇措置を導入・検討しています。
http://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/healthcare/kenkoukeiei_yuryouhouzin.html
↓埼玉県信用保証協会「健康保険協会・組合連携保証制度「健やか」」
http://www.cgc-saitama.or.jp/main/seido/sukoyaka.html
少し話が逸れた感もありますが、小規模企業こそ、これから人を大切にしていく「姿勢」をしっかりと打ち出さないと、採用面で大きな問題を抱えることになるでしょう。
まとめると・・・
「会社を守る」ということは、すなわち「会社を長期的に繁栄させる」こと。
「会社を繁栄させる」ためには、良い人材を採用する必要があること。
良い人材を採用するためには、様々な手段を用いて自社の魅力を高めていくこと。
魅力を高める手段の一つとして「人を大切にする」経営がこれから重要になってくること。
そしてそのための第一歩として、就業規則をうまく活用して頂きたいこと。
やっと申し上げたかったことにたどり着きました(笑)
では、これにて就業規則作成のススメ、終了でございます~
読んでいただきまして、ありがとうございました!