求人を成功させるために~賃金相場について

みなさま、こんにちは!社労士の林です。

インフルエンザが猛威を振るっています。加えてそろそろ花粉が飛んでいるような・・・

私は花粉症なので、この季節は風邪なのか花粉症なのか分からなくなることがあります。

空気も乾燥しています。皆様も体調にはくれぐれもお気を付けください。

 

さて、先日自宅にいると、若い女性二人組が訪ねてきました。

要件を聞くと、近くにセブンイレブンが開店するので、チラシを配りにきたとのこと。

最近開店したあそこかな?でも、こないだチラシ入ってたけどなぁ。

そこで、

「あぁ、あそこでしょ?こないだ行ったよ」

と話をしたら、二人で顔を見合わせて不思議そうな顔をしながら、「えっ・・・あ、チラシです。よろしくお願いします。」

と言って次の家へ。

その後チラシを見たらナットク。先日行ったセブンイレブンはリニューアルオープンで、こっちは新規オープンでした。

そりゃ、まだオープンしてない店に行ったと聞けば、そのリアクションになりますよね(笑)

 

その後しばらく経って、出がけにポストを覗くと、またチラシが。

「セブンイレブン●●店オープン!!」

また別の人がチラシ入れていったのかな?

と思ってよく見ると、場所が違う!ちょっと遠いですが、車なら5分とかからない距離。

しかもオープン日同じ。

先日行ったセブンイレブンも、同様の距離でした。

 

う~ん、まだ駅周辺なら分かりますが、駅からバスで20分のこんな場所に・・・。

大丈夫かなぁ、すぐ潰れちゃうのでは・・・?

と思ったのですが、ちょっと調べるとそうでもないことが分かりました。

コンビニの商圏は半径500mくらいで、人口3,000人ほどいれば成り立つとのこと。

近隣の人口を調べてみると4,000人くらいはいるようなので、何とかいけそうです。

ドミナント戦略に基づいた出店攻勢と言えそうですね。

 

それはそうとして、ちょっと気になったのが、コンビニの人員確保。

私が気にしてもしょうがない(笑)のですが、職業柄気になってしまいます。

なぜなら、自転車で通える範囲だと、既存店含めて8店舗(内セブンイレブン5店舗)もコンビニがあるからです。

どこのコンビニでも、常に店頭にアルバイト・パート募集の貼り紙が貼ってあります。

最近は特に人不足が深刻な状況ですので、どこも余裕がないはずです。

 

そこで、近隣のセブンイレブン各店の時給を調べてみました。

A店・・・871円~

B店・・・875円~

C店・・・880円~

D店・・・900円~

 

結構違いますね。

A店とD店の時給差は29円。これは結構大きいです。単純に1日8時間週5日働くと、4週間で4,640円違います。

ちなみにA店は埼玉県の最低賃金額となっています。

仕事内容はどこも同じですから、ここはやはり時給の高いD店が有利です。

すぐ近くにオープン予定のC店は、なかなかいい線の時給を付けています。

オープニングスタッフは新しい綺麗なお店で働けることと、人間関係のしがらみが少ないという点、希望時間帯に入りやすいことが強みになりますので、訴求力はあるでしょう。

 

なぜこんなことを書いたのかというと、賃金は「相場」が一つの指標になるからです。

今回は大手コンビニを例にとりましたが、フランチャイズですから、時給設定はオーナーの役目でしょう。

「高からず低からず」これが賃金設定のポイントです。

もちろん、高い時給を出せればいいですし、最もインパクトのある方法です。

が、自社に体力がない場合、経営が圧迫されてしまう危険性があります。

かと言って、低い時給では競争力がなく、働く場所として選んでくれません。

特に仕事内容に差が無ければ、なおさらです。

C店はそういう意味で、なかなかいい線の時給をつけている、と申し上げたわけです。

 

今回はコンビニを取り上げましたが、賃金相場はどの業種・職種でも求人において重要です。

「以前から求人をしているのだが、ここのところ全く募集が無い」

「1年以上、求人情報の変更をしていない」

という事業主の方がいらっしゃったら、賃金が同業他社と比較して競争力があるかどうか、調べてみることをオススメします。特にここの所人手不足が深刻になっており、賃金相場も全体として上昇傾向にありますので、調べてみる価値はあるかと思います。

加えて、労働時間等の労働条件も負けていないか、合わせて調べてみてください。

 

少し長くなりました。申し訳ございません。

お読みいただきまして、ありがとうございました!