平成30年度 雇用・労働分野の助成金のご案内(簡略版)が公開されました!
皆様、こんにちは!社労士の林です。
平成30年度の雇用・労働分野の助成金につき、厚生労働省から簡略版のパンフレットが公開されました。
<29年度から何が変わったの?>
全体的な印象としては、従来の助成金をブラッシュアップし、分かりやすく整理統合したといった感じです。
その中でも最大の変更点は、「人材確保等支援助成金」の新設です。
この助成金は、3つの助成金が統合されたもの(後ほど説明いたします)で、「Who」(誰に対しての助成金か?)から「What」(何をする助成金か?)へ整理する軸が変わりました。少し分かりやすくなったかな?と思います。
ただ、障害者関連の助成金については、一部を除いてWhoのままですね。
では、ざっと変更点を見ていきましょう。
<廃止された助成金>
「労働移動支援助成金」のうち、以下のコース。
- 人材育成支援コース
- 移籍人材育成支援コース
「人材開発支援助成金」のうち、以下のコース。
- キャリア形成支援制度導入コース
- 職業能力検定制度導入コース
<統合・名称変更された助成金>
「キャリアアップ助成金(Ⅱ 人材育成コース)」・「建設労働者確保育成助成金(Ⅰ 認定訓練コース)+(Ⅱ 技能実習コース)」・「障害者職業能力開発助成金」
→「人材開発支援助成金」へ整理・統合
「職場定着支援助成金」・「人事評価改善等助成金」・「建設労働者確保育成助成金(上記コース除く)」
→「人材確保等支援助成金(新設)」へ統合
「職場意識改善助成金」→「時間外労働等改善助成金」へ名称変更
<新設された助成金等>
- 「障害者雇用安定助成金(Ⅰ 障害者職場定着支援コース)」内の「職場定着のための措置」に「中高年障害者の雇用を継続するために必要な職場適応の措置を行う」が追加され、措置の種類が7種類に増えました。
- 新設された「人材確保等支援助成金」に「Ⅵ 設備改善等支援コース(生産性向上に資する設備等への投資を通じて、生産性向上、雇用管理改善(賃金アップ)を図る)」が追加されました。
- 「人材開発支援助成金」に「Ⅲ 教育訓練休暇付与コース(有給の教育訓練休暇制度を導入し、労働者が当該休暇を取得して訓練を受ける)」が追加されました。
- 「時間外労働等改善助成金」に「2-Ⅳ 団体推進コース(3社以上で組織する中小企業の事業主団体において、傘下企業の労働時間短縮や賃金引上げに向けた生産性向上に資する取り組みに対して、その経費を助成)」と「2-Ⅴ テレワークコース(在宅またはサテライトオフィスにおいて就業するテレワークに取り組む中小企業事業主に対してその経費を助成)」が追加されました。
特定求職者雇用開発助成金、トライアル雇用助成金、65歳超雇用推進助成金、両立支援助成金については、大きな変更はなさそうです。
キャリアアップ助成金と人材開発支援助成金についても、上記変更以外は大きな変更はなさそうです。産業保健関係助成金についても同様に大きな変更はないようです。
職場意識改善助成金から名称変更となった時間外労働等改善助成金については、各コースとも内容が拡充されているようですので、これも要チェックです。勤務間インターバル導入コースは今年も狙い目ですね。予算がなくなり次第終了ですので、早めの検討をオススメいたします。
もちろん、キャリアアップ助成金の正社員化コースで賃金引上げ要件が追加された等、各々詳細については重要な変更点がありますので、検討の際は確認が必要です。
では簡単ですが、今回はここまで!
※この助成金の記事は2018年4月9日現在のものです。特に助成金については内容が変更となる場合が多いですので、各助成金の内容につきましては必ずご自身で確認してください。